
今回は、独身で実家暮らしをすることのメリットとデメリットについてお話しいたします。
実家で暮らす理由とメリット
現在、独身で実家暮らしをされている方に一人暮らしをしない理由を聞くと、「長男だから」「親の介護」「「経済的事情」「何となく」「職場が近いから」などと、さまざまな事情を耳にします。
実家暮らしは親、兄弟、姉妹、祖父母といった家族と暮らすわけですから、実家暮らし自体は人間的にたいへんすばらしい生活のありかたです。
家事を協力し合ったり、経済的に支え合ったり、親孝行したり、悩みを相談し合えたりと、心を開ける家族との生活はメリットが多く、どれだけありがたいかは言うまでもありません。
甘えからくるデメリット
ところが、成人してから独身のまま実家暮らしを長く続けていると以下のようなデメリットが出てくることがあります。
- 家事を親に任せっきり
- 生活費を払わず家計に貢献しなくなる
- さまざまな面で親に依存してしまい自立心が衰える
- 現実的な将来設計から遠のく
- 慣れ合いから家族を大事に思わなくなる
- 親子喧嘩が増える
1の「家事を親に任せっきり」は、想像がつきますよね。
食事の用意や洗濯といった家事を親の分と一緒に行う方がコスト的に安くなるという理由から親に全部やってもらうというケースは多く見受けられます。ましてや、自分の部屋の掃除まで親にやってもらうなんてことになると子供とほとんど変わらないですよね。
2の「生活費を払わず家計に貢献しなくなる」は一人の社会人としてとても恥ずかしいことです。
その分、生活費を自分の将来設計のために貯蓄に回しているという人もいるでしょうが、それは言い訳にはなりません。
特に40代ともなると、自身がとっくに親になっていてもおかしくない年齢ですから、親となり子を育てている同世代の方々と比較すると、とても情けない話しになってしまいます。
3の「さまざまな面で親に依存してしまい自立心が衰える」はしばし見受けられます。
親元で暮らしていると、いつまで経っても自分が子供の立場にいるため、仕事モードがオフになった途端に、わがままな人間に切り替わってしまう人がいるようです。
既婚者は、仕事が終わると第一に家庭モードに切り替わります。「早く帰って家事をしなくてはならない」「子供の世話をしなくてはならない」「家族サービスがある」など、プライベートでは家庭のサポートが何より優先されます。
しかし独身の実家暮らしは、家事や経済面で自由が効くことが多いため、仕事が終わったら、友人と食事に行ったり趣味を楽しんだりと自分の欲求を第一に優先することができます。特に金銭面で余裕のある方はなおさらですよね。
自分の欲求を第一に優先するプライベートが日常化すると、言うまでもなく人はわがままになります。さらには、いつまでも独身でいる自分の年齢に危機感さえも感じなくなり、気づいたら親も自分も高齢者になっているということになりかねません。
続いて、4の「現実的な将来設計から遠のく」は、親に依存した生活が常態化すると、将来の不安が少ないため自立の必要性を感じなくなっていきます。
すると結婚や出産、子育てといった将来設計をイメージする機会が減っていき、結婚の必要性すら感じなくなるのです。
また、さまざまな面で恵まれたご実家の場合は、両親を理想の夫婦像としてとらえ、こだわりが強くなったりもします。
5の「慣れ合いから家族を大事に思わなくなる」と6の「親子喧嘩が増える」は親の存在が当たり前となり、その大切さを忘れてしまうパターンです。
以上が、独身実家暮らしのデメリットでした。
もちろん、独身で実家暮らしをされている方で、前述したデメリットに当てはまらない自立した方もいらっしゃいますので、そういった方は心配なしです。特に介護をされている方はむしろその逆で既婚者と同じように自立してご実家を支えていることでしょう。
冒頭で述べたように、独身で実家暮らしをする理由はさまざまですが、婚活中の実家暮らしの方で、介護などの特別な事情がない場合は、ご実家を出て一人暮らしをオススメしたいです。
そうすることで、結婚観やお相手の理想像がより現実的となり、結婚がより近づくと筆者は考えるからです。
親に甘えた生活が長く続くと、結婚した後の結婚生活にも悪い影響を及ぼし、離婚のリスクも高くなります。それについては次回お話ししたいと思います。